El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

ヤマト王権〈シリーズ 日本古代史 2〉

さ、ここからが日本史スタートライン・・

ヤマト王権〈シリーズ 日本古代史 2〉 (岩波新書)

ヤマト王権〈シリーズ 日本古代史 2〉 (岩波新書)

  • 作者:吉村 武彦
  • 発売日: 2010/11/20
  • メディア: 新書
 

 シリーズ日本古代史①~⑥。考古学的な①農耕社会の成立は後回しにして、歴史時代が始まる②「ヤマト王権」を読む。

具体的には金印の漢委奴国王の頃(1世紀)から始まり3世紀の卑弥呼邪馬台国の時代、空白の4世紀があって倭の五王の5世紀。このあたりまでには日本の王権は固まってきて、6世紀は継体天皇で始まり古代豪族の大伴・物部から蘇我氏の権力強化、その影響下での聖徳太子推古天皇で7世紀に入る・・。

高校の日本史ではサラーっと流れるところ。中国・朝鮮に残る文字資料と後世(8世紀)に書かれた古事記日本書紀それに考古学的考証を突き合わせて時代をさぐることになります。朝鮮半島・大陸との交流の多いことに驚き。神話時代から歴史時代へと移り変わる日本(まだ倭国か)の姿。

確定できない事がらも多く、論争も多い時代ではありますが、つーっと読んで概要をつかんで次にいきましょう。