El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

日清・日露戦争―シリーズ日本近現代史〈3〉

歴史の曲がり角である方向が選ばれるのはかなり偶然・・

 1890-1910。ほぼ100年前の日本の20年間。藩閥政治ー元老政治ー元勲政治とすすんできて政党政治へとうまく進化できず軍人政治になっていくのか?本巻だけでは読み取れないが。

予想外の戦争の勝利で誤った万能感があったんだろうな、政府にも軍部にも大衆にも。琉球領有ー日清戦争ー台湾征服ー日露戦争韓国併合琉球長男・台湾次男・朝鮮三男という上から目線での大日本帝国の完成。

以外にスムーズにすすんでいくのは軍人養成(軍)・帝国大学(政治・産業)・中学(一般人)と教育にたいする目配りがきいているからだろう。結局国力は人間力・・と思いつつ、ここから1945年にどう向かっていくのか。先を急ぐ。