——新年度、一般書で医学の教科書選ぶなら——
4月、新年度です。文系の大学を出て保険会社に入ったらアンダーライティング部門に配属されて・・医学のことがチンプンカンプン!そんなあなたに、サクッと読めて医学の全体像がつかめる本を探せ! というテーマで、ここ一年くらいの間に出版されたもののなかからブックガイドしてみます。査定歴20年の自称査定職人ドクター・ホンタナ(ペンネーム)です。
まずイチオシは「まんが 人体の不思議」。なんといってもマンガです。意外に内容はしっかりしています。もともと人体のことですから言葉よりもイラストで学ぶほうがいいに決まっています。著者は猫山先生でおなじみ(?)の茨木保先生、医師でマンガ家、他にもたくさんの医学マンガを描かれています(公式サイト参照)。例によって微妙なうんちくを交えながら、医師が読んでも十分楽しめます。それに定価1000円以下!まずはこれを読みましょう。(カバー・オン・カバーで地味なカバー版もありますが中身は同じ)
2冊目は医事新報の連載つながりで、阪大病理の仲野徹教授の「こわいもの知らずの 病理学講義」。マンガではありません。大阪のおっちゃん、おばちゃんにわかるように書いたということですが・・・若干中途半端ですね。イラストもほとんどないので、おっちゃん、おばちゃんには向いてないと思います。一方で、真剣に読み込むにはレベルが低いような。まあ、立ち読みしてみてあの語り口が合うという人はいいかもしれませんね。
3番目は「カラー図解 新しい人体の教科書 (ブルーバックス)」これは上下巻の辞書の厚さの新書ですが、まさに教科書以上の出来栄え。というか正常の人体の構造と機能ならこの上下巻で十分でしょう。イラストもすごくいいです。上下で4000円するので躊躇しますが、Kindle用(とはいってもiPadのような大きめスクリーンが必要)は上下合本版がやや安価で買えるようです。iPad持っている人にはそちらもおすすめ。PC上のKindleで使って講義用の資料作ったりするのにも使えそうです。
フレッシュパーソンの皆さん、意外に奥が深いアンダーライティングの世界を楽しんでいきましょう!(査定職人 ホンタナ Dr. Fontana 2018年4月)
茨木保先生 公式サイト