原書は2009年出版・・・この分野で10年前のものはつらい
医師で訳者の山本太郎氏のテンポのいい文章が好きで岩波新書の三部作もみすずの訳書も読んでみたが、最新のこの本は原書出版時期が古い。ひとつ前に出た訳書「失われてゆく、我々の内なる細菌」(M・J・ブレイザー著)や山本氏自身が岩波新書「抗生物質と人間」で熱心に取り上げている腸内細菌叢の変化による肥満というテーマについてもほとんど取り上げられていない。訳者あとがきでもいつもの熱い感じがない。翻訳対象の選択ミス?それとも翻訳にとりかかったが、華がないのでなかなか仕上がらず出版時期が「失われてゆく・・」と逆転したのかも。山本先生、次に期待します。