El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

ゾルゲの見た日本

 日本とは、独特な日本的作品という迷路

ゾルゲの見た日本【新装版】

ゾルゲの見た日本【新装版】

 

 日本の「全体的君主制」の「受任制度」は、民主主義的でもなければ全体主義的でもない。それが、いろいろの「受任機関」相互の力関係のいかんによって、政治活動の上では、ある程度民主主義的または全体主義的な特徴をおびることがあるとしても、それは決して二つの統治制度の間の妥協でもなければ綜合でもない。それは実際のところ、独特な日本的作品である。(P145)