ウェルベックの「地図と領土」を読了。結局めくるめくうちに読んでしまった。人生の終焉を見た。ベストな終焉であってもせいぜいがジェドなのだ。それが死ということだろう。カミュのいう「太陽と死は直視できない」を超えてぎりぎりまで死を追いかけていくとこんな話になるのだろうか。いくつかの死が描かれる。別れてそれっきりの人物も多い。父は商業的安楽死、作家は変態に惨殺され、主人公も想い出まくらを紡ぎつつ死んでいく。しかし、そう考えるとテーマは古いし陳腐なのか?図書館本だがひと月もすると文庫が出るようだ。また読んでみたい気もする。少しヒートアップして寝るのが遅くなった。読書を楽しめた感じ。