El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

文学フシギ帖

10年後に古書で買いました!

文学フシギ帖――日本の文学百年を読む (岩波新書)

文学フシギ帖――日本の文学百年を読む (岩波新書)

  • 作者:池内 紀
  • 発売日: 2010/07/22
  • メディア: 新書
 

 池内氏のエッセーは新書で出るたびに買ったり図書館で借りたりして読んでいるが、これまでは自分のことを語る旅本だったりして、まあ普通のエッセーだなーと思っていた。ところが今回は期待以上。文学を語るという対象がある程度明確なところが良かったのか、この分野ではやはりそうとう深みがあるということなのか。自分がこれまで知らなかった作家、この本で初めて知って読んでみたいと思う人が多かった。さっそく長谷川四郎の本を借りてきた。