El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

格差と希望―誰が損をしているか?

 

齋藤誠氏の「競争の作法」を読んで経済学者もなかなかおもしろいこと書くなあと思って、人気のある経済学者らしい大竹氏の著書3冊を図書館で借りてみた。うーん、どれも同工異曲という感じで新味がなかった。残念。まあ、書かれたのがちょっと前だったりするので、格差論とか貧困とかがそのあとポピュラーな話題になってしまった、ということなのかもしれない。「競争の作法」はそこからさらにラジカルに既得権者の自己保身論方向に展開していたのだが。革命→権力の異動→既得権集団の形成→非既得権集団の困窮→革命、これってまあ歴史の必然なのでは・・・ジョン・ダワーの「昭和 戦争と平和の日本」を読む。