El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

カラマーゾフの兄弟

 悪夢を呼び寄せる小説!

カラマーゾフの兄弟〈第1巻〉 (岩波文庫)
 

 この騒ぎの中で12月だ。「カラマーゾフの兄弟」を読み始めた。20051201

深夜から「カラマーゾフの兄弟」を読み終えようと読み始め3時過ぎに読了。このロシア的、カラマーゾフ的なものとはかなり日本的なものに通じるところがある。通暁するのは基本としての「無神論」ではなかろうか。言い換えれば日本人は無神論者である、ただしレベルは低くイワンではなくスメルジャコフ。20060102

「カラマーゾフの兄弟」読了となり、3時過ぎにベッドにもぐりこんだがREMリバウンドがあったのか悪夢を見た。赤い小さな蜘蛛のような毛虫のような魔物がいた。カラマーゾフ的な不道徳に対する批判など我が身をかえりみて、そしてこの夜をかえりみて暗い気分になったことは確かだ。ドストエフスキーの小説にはたしかにそのような作用がある。20060103