El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

牝猫

牝猫 (岩波文庫)

牝猫 (岩波文庫)

  • 作者:コレット
  • 発売日: 1988/12/16
  • メディア: 文庫
コレット「牝猫」(岩波文庫)を往復の電車で読了。これくらいの文字密度であれば片道100ページは読める事がわかった。ストーリーは単純だが表現に不思議な味わいがある。マザコン・ペット(猫)コンの男は「○っくん」を思い起こさせた。生家に居ついて生きていく男とはこんな心性なのかと。男はすべからく故郷を捨てて自ら生きていくべし。