El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

2015-01-01から1年間の記事一覧

独居老人スタイル

独居老人スタイル (単行本) 作者:都築 響一 発売日: 2013/12/19 メディア: 単行本 名残の桜をみつつ考える。来し方、行く末。いずれ死をもって終えるこの人生「独居老人スタイル」という本を読む。数々の独居老人の実人生がそこにある。死別もあれば生涯独身…

忘れられる過去

みすず書房で読みたい 荒川洋治 忘れられる過去 作者:荒川 洋治 メディア: 単行本 荒川洋治のエッセイ(書評?)本のシリーズのことを書いておきたい。今、机上に4冊並んでいる。発行順に「夜のある町で」「忘れられる過去」「世に出ないことば」「文学の門…

長女たち

感激をおそれる老人はわたしだ 長女たち 作者:篠田 節子 発売日: 2014/02/21 メディア: 単行本 篠田節子「長女たち」を図書館で借りてきて一気に読む。三編ともに親と娘、それに医師がからんできて、まあ引き込まれる。こうした作品を書ける才能の人がいてそ…

医学の不確実性

温故知新 医学の不確実性 作者:中川 米造 メディア: 単行本 「医学の不確実性」という本を読んでいて、科学哲学というか、医学哲学というか、そんな世界を知る。 ある程度、いま自分が抱えている疑問の答が、あるかも、あるいは、同じ問いを考えた先人がいる…