2004-01-01から1年間の記事一覧
今となってはなぜノーベル文学賞・・と思わないでもないが シルヴェストル・ボナールの罪 (岩波文庫) 作者:アナトール フランス 発売日: 1975/07/16 メディア: 文庫 アナトール・フランス「シルヴェストル・ボナールの罪」(赤543-4)を読む。愛書家ごのみの…
読書人の隠遁生活三連発 ヘンリ・ライクロフトの私記 (岩波文庫) 作者:ギッシング 発売日: 1951/01/01 メディア: 文庫 読書人の隠遁生活を淡々とつづるという分野のものなので、「森の生活」同様の途中の退屈さは否めない。ソローとちがってこれはフィクショ…
茨木にある記念館に行ってみたい 富士正晴 (ちくま日本文学全集) 作者:富士 正晴 メディア: 文庫 非情におもしろかった。文章も、関西人らしいテンポのよさがある。戦争ものも、場面の切り取り方が大仰でなく心に残る。「あなたはわたし」「帝国軍隊に於ける…
戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫) 作者:吉田 満 発売日: 1994/08/03 メディア: 文庫 吉田満「戦艦大和ノ最期」(文芸文庫)読了。当時の切迫感、死に向かう俊英たちの心理が良く表れている。
二年間こもってみました? 森の生活 上: ウォールデン (岩波文庫) 作者:H.D. ソロー 発売日: 1995/09/18 メディア: 文庫 20040502 ソロー「森の生活(上)」を読む。散文詩的で眠くなる。まあ、そういう暮らしの話なので当然ではある。ソローの超越論的な意…
わたしたちの畑を耕さねばなりません カンディード 他五篇 (岩波文庫) 作者:ヴォルテール 発売日: 2005/02/16 メディア: 文庫 朝の電車でヴォルテール「カンディード」(赤518-1)読了。ハイテンポで世界中を駆け巡る。そして最終行にてカンディードいわく「…
借金中毒列島 -プロが語る消費者金融のウラオモテ- (岩波アクティブ新書) 作者:室井 忠道,岸川 真 発売日: 2003/11/06 メディア: 新書 「借金中毒列島」(岩波アクティブ新書)を読んでしまう。消費者金融の裏、住宅ローンの罠、よくわかる。この本を読んだ…
存命なのだろうか、門谷さん 岩波文庫の赤帯を読む 作者:門谷 建蔵 メディア: 単行本 なにかの拍子に、「岩波文庫の赤帯を読む」を読み始めたら、以前は「しろうとっぽい生硬な文章だなあ」と思って放っておいたのだが、そのシロウトっぽさが逆に自分にあっ…
新境地の史伝 渋江抽斎 (岩波文庫) 作者:森 鴎外 発売日: 1999/05/17 メディア: 文庫 森鴎外「渋江抽斎」を読了す。抽斎が死んでから維新、その子孫たちの物語が語られる。そして、それらの人物は明治風に名前をあらため、物語の冒頭の鴎外がインタビューす…
いつか王子駅で (新潮文庫) 作者:敏幸, 堀江 発売日: 2006/08/29 メディア: 文庫 はっきりしない天気が続いている。3月も押し詰まり人事異動の影響もあって人手不足。十分に記録をつけられない日が多くなっている。残された記録もおおかた平板的で読むに耐…
「お母さんの恋人」を読んだ お母さんの恋人 作者:伊井 直行 発売日: 2003/04/26 メディア: 単行本 朝の電車で読み始め、次の日の早朝に布団の中で読み終えた。徹夜をしたわけじゃなく、早く目が覚めたので続きを読んだ。そんなわけで、ストーリーは少しまど…
セザンヌの山・空の細道―結城信一作品選 (講談社文芸文庫)作者:結城 信一メディア: 文庫二・ニ六事件を扱ったNHK特集をNHKアーカイブスでみた。当時の陸軍の大きな勢力争い(統制派と皇道派)という枠組みがあって、皇道派の首領たちが青年将校を傀儡として…
結局、わからなかったのかもわからない 死霊(1) (講談社文芸文庫) 作者:埴谷 雄高 発売日: 2003/02/10 メディア: 文庫 200140209 2か月かけて「悪霊(あくりょう)」に引き続いて「死霊(しれい)」を読了す。ついには何らも明らかでなく、何が示されたのか…
井伏鱒二をぱらぱらと読んでいた 厄除け詩集 (講談社文芸文庫) 作者:井伏 鱒二 発売日: 1994/04/05 メディア: 文庫 20040109 「厄除け詩集」井伏鱒二は、訳漢詩、有名な「ハナニアラシノタトエモアルサ、『サヨナラ』ダケガジンセイサ」の他を読みたくて。予…